帰化許可に関する申請書類の作成をご多忙なお客様に代わって「地域の身近な行政手続きの専門家の行政書士」がお手伝いさせていただきます。どうぞご気軽にご相談ください!

■ 帰化とは?

現在、日本で暮らされている外国籍の方が日本国籍を取得することを帰化といいます。帰化をするためには、国籍法等の法で定められた条件を満たして帰化申請に必要な書類を準備して、法務局に帰化申請を行い法務大臣の許可をもらう必要があります。

帰化申請のために必要な書類は、作成・収集するのに数カ月かかることもあります。そして帰化申請に必要な書類を法務局に提出してからも、許可に関しての可否通知がくるまでは1年ほどかかります(帰化申請に必要な書類一式が法務局に受理されたとしても許可が確定するわけではなく、帰化申請が許可されるか否かは法務大臣の裁量に任されています)

帰化のメリットとデメリット

日本に帰化することのメリットは、日本に住みやすくなることで、下記の通りたくさんあります。

  • 日本の戸籍・住民票を取得できます。日本人と結婚した場合は同じ戸籍に入ることができます。
  • 日本人としての名前が持てます。帰化する時に日本人として新たな名前を決めることができます。
  • 日本のパスポートを取得できます。ビザなしで入国できる国が190カ国以上あります。
  • 在留手続き等が不要になります。外国人としての市町村役場での各行政手続きが不要になります。
  • 就労制限がなくなり職業選択が自由になります。公務員の職に就くことも可能になります。
  • 日本人とまったく同じ待遇で年金・保険・教育・福祉などの社会保障、公的扶助等が受けられるようになります。
  • 参政権を得て選挙で投票することも立候補することも可能になります。
  • 銀行との取引、融資等が容易になったり、住居を借りやすくなります。
  • そのほか母国の相続手続き、徴兵義務、強制送還などの問題で悩むことがなくなります。

上記のように日本に住む上でのメリットが多くありますが、帰化の最大のデメリットは、母国の国籍を失うことです。

母国の国籍を喪失するため(日本では二重国籍が認められていない為、日本国籍を取得すると母国の国籍は喪失します)、再び母国の国籍を取得することは非常に困難になります。

帰化により、日本人と同様の権利が得られます。帰化申請は手間と時間・費用がかかりとても大変ですが、日本に永住して母国に帰ることはないという方には日本にこれからも住む上でメリットは大きいといえます。

 帰化に関する国籍法について

帰化をするためには、国籍法等の法で定められた条件を満たして帰化申請に必要な書類を準備して、法務局に帰化申請を行い法務大臣の許可をもらう必要があります。まずは、自分が下記の国籍法等の帰化の条件を満たしているかを確認することが必要です。

国籍法第4条

1.日本国籍でない者(以下「外国人」という。)は、帰化によって、日本の国籍を取得することができる。

2.帰化するには、法務大臣の許可を得なければならない。

国籍法第5条

1.法務大臣は、次の条件を備える外国人でなければ、その帰化を許可することができない。

一 引き続五年以上日本に住所を有すること。

二 十八歳以上で本国法によって行為能力を有すること

三 素行が善良であること

四 自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によっ生計を営むことができること

五 国籍を有せず、又は日本の国籍の取得によってその国籍を失うべきこと。

六 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを企て、若しくは主張し、又はこれを企て、若しくは主張する政党その他の団体を結成し、若しくはこれに加入したことがないこと。

2.法務大臣は、外国人がその意思にかかわらずその国籍を失うことができない場合において、日本国民との親族関係又は境遇につき特別の事情があると認めるときは、その者が前項第五号に掲げる条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。

国籍法第6条

次の各号の一に該当する外国人で現に日本に住所を有するものについては、法務大臣は、その者が前第一項第一号に掲げる条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。

一 日本国民であった者の子(養子を除く)で引き続き三年以上日本に住所又は居所を有するもの

二 日本で生まれた者で引き続き三年以上日本に住所若しくは居所を有し、又はその父若しくは母(養父母を除く)が日本で生まれたもの

三 引き続き十年以上日本に居所を有する者

国籍法第7条

日本国民の配偶者たる外国人で引き続き三年以上日本に住所又は居所を有し、かつ、現に日本に住所を有するものについては、法務大臣は、その者が第五条第一項第一号及び第二号の条件を備えないときでも、帰化を許可をすることができる。

日本国民の配偶者たる外国人婚姻の日から三年を経過し、かつ、引き続き一年以上日本に住所を有するものについても、同様とする。

国籍法第8条

次の各号の一に該当する外国人については、法務大臣は、その者が第五条第一項第一号、第二号及び第四号の条件を備えないときでも、帰化を許可することができる。

一 日本国民の子(養子を除く)で日本に住所を有するもの

二 日本国民の養子で引き続き一年以上日本に住所を有し、かつ、縁組の時本国法により未成年であったもの

三 日本の国籍を失った者(日本に帰化した後日本の国籍を失った者を除く)で日本に住所を有するもの

四 日本で生まれ、かつ、出生の時から国籍を有しない者でその時から引き続き三年以上日本に住所を有するもの

 帰化の許可の申請(国籍法施行規則第2条)

1.帰化の許可の申は、帰化しようとする者の住所地を管轄する法務局又は地方法務局の長を経由してしなかればならない。

2.前項の申請は、申請しようとする者が自ら法務局又は地方法務局に出頭して、書面によってしなければならない。

3.申請書には、次の事項を記載して申請をする者が署名し、帰化に必要な条件を備えていることを証するに足りる書類を添付しなければならない。

一 帰化をしようとする者の氏名、現に有する国籍、出生の年月日及び場所、住所並びに男女の別

二 父母の氏名及び本籍、父又は母が外国人であるときは、その氏名及び国籍

三 帰化の許否に関し参考となるべき事項

訳文の添付(国籍法施行規則第5条)

届書又は申請書の添付書類が外国語によって作成されているときは、その書類に翻訳者を明らかにした訳文を添付しなかればならない。

 帰化許可申請の必要書類一覧表

帰化申請書類は、申請人の状況に合わせて書類の作成・収集をする必要があります(申請人によって集める書類が異なります)※100枚以上の書類が必要になることもあります。また母国の証明書類の収集に数カ月かかる場合があります。

 書類の種類
帰化許可申請書(写真貼付)
親族の概要を記載した書面
履歴書

・最終卒業証明書または卒業証書

・在学証明書

・技能及び資格証明書

・自動車運転免許証写し(表裏)
帰化の動機書

国籍・身分を証する書面

・本国の戸籍謄本(韓国・台湾・父母の戸籍、本人の戸籍)

・家族関係記録事項証明書(韓国・朝鮮)

・国籍証明書

・出生証明書

・婚姻証明書(本人・父母)

・親族関係証明書

・その他(父母の死亡証明書)

・パスポート・渡航証明書(写し)

・出生届書(日本での戸籍届書の記載事項証明書)

・死亡届書(日本での戸籍届書の記載事項証明書)

・婚姻届書(日本での戸籍届書の記載事項証明書)

・離婚届書(日本での戸籍届書の記載事項証明書)

・その他(養子縁組、認知届、親権を証する書面、裁判書)

日本の戸(除)籍謄本

・本人が日本国籍を喪失した者

・父母、子、兄弟姉妹、夫婦、婚約者が日本人(元日本人含む)

・帰化したも者(帰化事項の記載のあるもの)

国籍喪失等の証明書(ただし。法務局の担当者の指示があった場合)
住所証明書(申請者及び同居者全員)

・住民票

・外国人登録原票記載治事項証明書

(出生地、上陸許可年月日、法定居住期間の居住歴、在留資格及びその期間、氏名・生年月日を訂正しているときは訂正前の事項とその訂正年月日、外国人登録番号の記載にのあるもの)
宣誓書
生計の概要を記載した書面

・在勤及び給与証明書(会社等勤務先で証明したもの)

・土地・建物登記事項証明書

・預貯金現在高証明書・預貯金通帳の写し

・賃貸契約書の写し
事業の概要を記載した書面

・会社等法人の登記事項証明書

・営業許可書・免許書類の写し

納税証明書(個人)

・源泉徴収票

・納付書写し

・確定申告書(控・決算報告書含む)

・所得税納税証明書(その1、その2)

・事業税

・消費税

・都道府県・市民町村民税・非課税証明書

納税証明書(法人)

・確定申告書(控・写し)

・決算書・貸借対照表

・法人税納税証明書(その1、その2)

・法人事業税

・源泉徴収簿写し(申請者に関する部分)、納付書写し

・消費税

・法人都道府県民税

・法人市区町村民税

運転記録証明書(過去5年間)

運転免許経歴証明書(失効した人、取り消された人)
自宅、勤務先、事業所付近の略図
出入国記録
その他

■ 納税証明書等添付書類一覧表

税等の種類形態
給与所得者事業経営者
源泉徴収されている人源泉徴収されていないため確定申告をしている人2か所以上から給与を得ている人、給与が年間で2,000万円を超える人法人
(取締役を含む)
個人
源泉徴収票  
都道府県・市町村民税
法人都道府県民税    
法人市区町村民税    
事業税   
法人税
(その1、その2)
    
個人の所得税
(その1、その2)
  
消費税   
確定申告書控
(別表、決算報告書、青色申告決算書、収支内訳書)
 
源泉徴収原簿写し及び納付書写し    

つじもと行政書士事務所 
代表行政書士 辻󠄀本利広
Tsujimoto Toshihiro つじもととしひろ

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